Blender コマンドラインヘルプの和訳 (2.46rc1)

Blenderコマンドラインから弄ろうと思ってJBDPを参照してみると、「コマンドライン引数」の項目が2.28ベースでちょいと古い。
なんとなく2.46rcのコマンドラインヘルプを和訳して某所に投げてみる。拾ってもらえたような気配。
備忘録がてらここにも掲載しておきます。

コマンドラインでの使い方全般

blender [引数...][ファイル名][引数 ...]」

レンダリングオプション

 -b <ファイル名>
  指定されたファイルをバックグラウンドでレンダリングします。
  ユーザーデフォルト(.B.blend)は利用されません。
  -a
   アニメーションレンダリングを設定します。
   -bオプションとセットで使わない場合、別の意味※になりますのでご注意ください。
   (※後述、アニメーション再生オプションを参照)
  -S <シーン名>
   シーンを指定します。
  -f <フレーム番号>
   レンダリングするフレームを指定します。
  -s <フレーム番号>
   レンダリング開始フレームを設定します。
  -e <フレーム番号>
   レンダリング終了フレームを設定します。
  -o <パス>
   レンダリングパスを設定します。パスを「//」から始めると、blendファイルからの相対パスを指定できます。
   フレーム番号がファイル名の末尾に付加されます。
   利用例:blender -b foobar.blend -o //render_ -F PNG -x 1 -a

フォーマットオプション

 -F <フォーマット>
  レンダリングフォーマットを指定します。指定できるフォーマット名は下記の通りです。
   TGA IRIS HAMX JPEG MOVIE IRIZ RAWTGA
   AVIRAW AVIJPEG PNG BMP FRAMESERVER
  Blenderコンパイルオプションやシステムによっては、下記のフォーマットも利用可能です。
   HDR TIFF EXR MULTILAYER MPEG AVICODEC QUICKTIME CINEON DPX DDS
 -x
  ファイル拡張子を付けるかどうかを、bool値(trueかfalse)で指定します。
 -t <スレッド数>
  スレッドレンダリングを実行します。スレッド数には、1-8、または0を指定できます。
  0を指定するとシステムのプロセッサ数を利用します。

・アニメーション再生オプション

 -a <ファイル(郡)>
  単一ファイルか複数ファイルを再生します。
  バックグラウンドレンダリングオプションである-bと一緒に使うとアニメーションレンダリングになりますのでご注意ください。
  -p
   左下起点で座標を指定します。
  -m
   ディスクから直接読みます(メモリにバッファしません)。
  -f
   何fpsで再生するかを指定します。

ウィンドウオプション

 -w
  ウィンドウをボーダー付きで表示します(デフォルト)
 -W
  ボーダーなしで表示します。
 -P
  ウィンドウの左下座標と幅、高さを指定します。

ゲームエンジンに関するオプション

 -g fixedtime
  50Hz/ドロップフレームなしで実行します。
 -g vertexarrays
  頂点配列を有効にします(大抵の場合、速くなります)。
 -g noaudio
  ゲームエンジンでの音声を無効にします。
 -g nomipmap
  テクスチャのミップマッピングを無効にします。
 -g linearmipmap
  ニアレストネイバー法の代わりにリニアミップマッピングを利用します(デフォルト)

その他のオプション

 -d
  デバッグモードにします。
 -noaudio
  オーディオを無効にします。
 -h
  ヘルプテキスト(この文章)を表示します。
 -y
  スクリプトリンクを無効にします。-Yを使うとなぜ-yなのかが判るでしょう(?)
 -P <ファイル名>
  ファイル名で指定したPythonファイル(又はBlender Text)を実行します。
 -v
  Blenderのバージョンを表示して終了します。
 --
  オプションの評価を終了します。
  続く引数が破棄される訳ではなく、Pythonから「sys.argv」を通してアクセスできます。

メモ:引数は半角スペースで区切ります。
 "blender -ba test.blend" とすると、aは無視されます。
 "blender -b test.blend -f8"とすると、フレーム番号8は無視されます。
メモ:引数は与えられた順番で実行されます。
  "blender -b test.blend -f 1 -o /tmp"とすると、/tmpにはレンダリングされません。「-f 1」の時点で実行されてしまうためです。
  "blender -b -o /tmp test.blend -f 1"でもダメです。test.blend内に設定されたアウトプットパスが-oの指定を上書きしてしまうからです。
 "blender -b test.blend -o /tmp -f 1"とすると、期待通りに動くでしょう。


以上。